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『斬る者に切れないモノ』

夢小説でございます


書こう書こうと思いながらも筆の進まない事…(´・ω・`)


取り敢えずどぞー

ーーーーーーーーーーーーーーーー


ヒュンッ!!ヒュンッ!!と軽快な音を響かせながら刀身に付いた血とも体液とも言えない液体を払い落とす


滑らかな刀身に付いたどす黒い液体は地に落ち、澄みきった美しさを誇る刀身を青い鞘に納める



左目に縦の、目と鼻の間に一文字の、胸に×印の、出来て数日の傷がズキズキと痛みながらも刀を扱う事は出来るのを確認すると足を動かしてただ一人で通路を歩く

「何処に居る…」


背後に沢山のダーカーの屍を残し、眼前に迫る敵を次々と切り伏せながらも尚も歩みを止めないのには訳があった



ー3日前ー


「お兄ちゃん、クロノスお兄ちゃん、、朝だよ、起きなよー」


良く通る可愛らしい声を聞きながらもぞもぞと布団を頭まで被って寝惚けた様な声を上げる


「うるさいアルル…今日は休みなんだから…寝させて…」


連日に続く防衛戦を耐え凌いだ体には疲労感がたっぷりと残っており、正直すぐには起きれる状況ではなかった


「起きないと酷いことするよー?」


「ご勝手に…」


酷いことと言われても小柄でひ弱なアルルが例え全体重を乗せて俺に飛び掛かろうとも、例え布団を取ろうとも寝れる自信はあった

しかし俺の考えてた事より酷かった


「フェイオ!!」


「Σどわっ!?」


爆熱が室内の温度を急激に上昇させるのを肌で感じると本能が警告して反射的に布団から飛び出して回避行動を取った


その一瞬後にはベッドは燃え上がり、ジリリリ!!と警笛と共にスプリンクラーが作動する


「ば、バカかお前は!?」


「お兄ちゃん程バカじゃないよっ!!」


「いやバカだ!!流石の俺でも死ぬぞ!!」


「うっさいバカ兄!!」


「ったく…はいはいそーですね」


こうなったアルルは意地でも自分の意思を押し通す為に構うだけ無駄になる


取り敢えず消し炭と化したベッドをベランダへと放置して服を着替える


アルルは俺を起こす段階で既に着替えていた様だ


「お兄ちゃん早く」


「あいよ…」


眠たいながらも日付を見るとすぐに悟る


今日はあの人、俺とアルルの育ての親で俺の師と呼べる人の命日だった…


ーハルコタン、白の領域ー


少しして到着したのはハルコタンの白の領域


ここであの人は戦死した


戦死したと言われても理由までは分からなかった


情報閉鎖、白の民に聞こうにも言語が通じない、分かってるのは俺が救難信号を受けて駆け付けた時にはあの人が川沿いの桜の下で亡くなっていた事だった


あの人はハルコタンの神子と仲が良く、色々と融通を効かせてもらっていた様だ


そんな人が何故死んだのか、理由までは分からなくとも死んだ事には変わりなかった


「おっちゃん、今年は桜が綺麗だぞ」


あの人が亡くなった桜の下に花を添えてアルルと揃って両手を合わせる


暫くするとアルルがふと何かに気付く


「…?何かダーカー増えてない?」


「…だな」


いつの間にか辺りは鳥型のダーカーに囲まれていた

ここで見るダーカーは玩具の様なふざけたダーカーばかりの筈なのにこんなにも鳥型のダーカーが居るのはおかしい、そう思った直後だった


「全事象演算終了。解は出た…」


咄嗟にワイヤーを構えて振り返るとそこには全身金色の人型、巨大な翼を持つ者が居た


何故かは分からなかったがすぐに理解していた、いや分かってしまった

『こいつはダーカーじゃない、ダークファルスだ』と


「調和波動子、消失自壊」


次の瞬間には突然距離を縮められて何やら嫌な予感がしてすぐにガードしながら背後へ飛ぶが、突如突風が吹き荒れて俺の体を吹き飛ばす


「ぐっ…!!」


防いだだけあってダメージも少なくすんだ、だが悪寒は止まらなく間髪入れずに金色の人型は続けて仕掛けてきた


「試算完了、プレゼントだ」


金色の人型が頭上にタリスの様な物を投げるとそこからテクニックのサ・バータに酷似した氷柱がかなりの数展開される


「ぐあっ!!」


急いで体勢を立て直して避けるものの、一歩遅かったからか左目を掠めて傷が出来る

更にその傷の出血から遠近感が掴めずに顔に一文字の傷を受けてしまう


視界の左側は紅く染まり、口に顔の傷から流れる血の味で満たされる


本能が警告を続けているが逃げようにも力が入らない


「お見事、ここまで耐えるとは」


「喋れんのかよ…くそが…」



今にも崩れ落ちそうな膝に力を込める


まだ動けるし力も入る、それだけでまだ戦えると

「っらぁ!!」


全身全霊の一振り、その力を乗せた自由槍が一直線に伸びていく


「その程度…」

「Σんな…!?」

だがいとも容易く自由槍は弾かれてしまい、代わりに奴の投げたタリスが俺の胸に深い傷を負わせる




「が…ぐっ…」


立ち上がろうにも出血が余りにも酷く、力が入らない


こうしてる間にも奴は徐々に近付いてくる


「まだ息があるとは、君達兄妹は素晴らしい、でも僕が用があるのは君ではなくアルルという娘の方だからね」


「っ…!!て、めぇ…アルルに、手ぇ出した…ら、ぶっ…飛ばす…!!」


「やれやれ、がさつな言葉だね」


途切れ途切れに吐く台詞も説得力の欠片も無く、奴はタリスを振り上げる


「やめて!!あんたが用があるのは私でしょ!!これ以上お兄ちゃんに手を出したら許さない!!私は何処へでも行くから手を出さないで!!」


「ア、ルル…ばか…逃げろ…」


タフな俺ですらこの体たらくであり、フォースのアルルだとどうなるか、恐らく即死だろう


「これはこれは、兄を救う為に自らを差し出す妹。なかなかに美しいね」


だが奴はアルルに危害を加えずそのままアルルを連れて何処かへ去っていく


アルルの悲しげな表情とまるで虫けらでも見るような奴の目…それが目に焼き付いて離れなかった

「くそ…くそ…くそ…」


ゆっくりと空が曇り、雨が振り出し始めて全身が冷えていく


アルルを助けなければ、奴に何をされるか…その一心で地面を這いながら進む


そんな俺の前に鳥型ダーカーが現れる


(あぁ、死ぬのか、俺…)

薄れゆく意識の中で覚悟を決め、鳥型ダーカーの持つ武器が振り上げられた途端、雨風の音に紛れて鋭い音と刃が鳥型ダーカーを貫いた


「クロさん!!クロさん!!」


「ローザちゃん!!クロさん連れてキャンプシップに!!私が受け持つ!!」

最後に見えた姿は涙を流す『ロザっち』ことローザと鳥型ダーカーを薙ぎ払う『もみたん』こと椛だった
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